ヒアルロン酸注入：しこり（58歳／5年）のケース。豊胸手術の失敗診断カルテ。

この方は5年前から数回に分けてヒアルロン酸注入を受けられています。通常、ヒアルロン酸は2年程で吸収されていきますが、この方は数回に分けて何度も注入されているため炎症が起こりヒアルロン酸の周囲に被膜を形成してしこりになっていました。エコーにて確認すると、数ミリのものもあります。注入部位も通常であれば乳腺下ですが、この方はバラバラに注入されていて皮下・乳腺内・乳腺下・大胸筋内と様々な層にあり、難易度は最高レベルでした。（右側の画像：ヒアルロン酸が蜂の巣の様に隔壁を作りしこりになっている）

一つ一つヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸溶解剤)を注入して吸引していきます。

時間はかかりましたが、両側で約230㏄のヒアルロン酸を摘出することが出来ました。

Dr.大橋の『しこり』解説

硬い異物としてヒアルロン酸が残ってしまうトラブル