脂肪注入：石灰化（42歳／10年）のケース。豊胸手術の失敗診断カルテ。

10年前に脂肪注入をされた方です。エコーでみると、右胸の下方に２５㎜大のしこりがあり石灰化しています。中身はオイルと古い脂肪です。左胸上方には１３㎜大のしこりがあり、中身はオイルです。右の石灰化しているしこりは、被膜が薄いためベイザーで崩していきます。左のしこりは穿刺処置となりました。

右）石灰化しているしこりにベイザーを突き刺します。 左）ベイザーで崩して吸引したあとですが、石灰化しているためカプセルが残存しています。

右）このカプセルをバスケットカニューレを使い、石灰化を崩しておきます。被膜がやわらかくなり折れ曲がって見えます。左）上段左側のしこりを穿刺処置したあとです。

通常、しこり除去とCRF豊胸は同時に行うことはありませんが、この方の場合はしこりが小さかったため、しこり除去と同時のCRF豊胸を選択しました。この手術で重要なことは、しこりのカプセル内に注入脂肪が入らないようにすることです。

Dr.大橋の『石灰化』解説

被膜の周囲にカルシウムの結晶が沈着するトラブル