脂肪注入による失敗
大きな塊で壊死した脂肪を閉じ込めようとしてできた被膜の周囲に、カルシウムが沈着するトラブルです。程度が強過ぎると吸引することができず、摘出手術が必要になることも考えられます。
症状
塊で壊死した脂肪を覆う被膜(カプセル)の周囲に起こるトラブルなので、症状としては硬いしこりを感じます。石灰化が進むと、しこりが大きくなったように感じるでしょうし、ごつごつした感覚も強くなります。
レントゲンや超音波エコー、CT、MRIなどでは、白い陰影が映り込みます。
石灰化した部分は超音波を反射するため、それより深部は撮影されず黒い状態で映し出されます。
原因
回避方法
治療方法
触診だけでは把握できないことも多いため、加えて壊死した脂肪の状態や正確な位置を超音波エコーなどの視覚的検査で確認します。だいたいのものは、脂肪溶解注射で溶かしたり、吸引したりすることで壊死した脂肪を除去することが可能です。この場合、エコー画像などを確認しながら行うと、取り残しを防ぐことができます。
ただし、シリコンバッグを抜去したポケット内で癒着してしまうと、手術が必要かもしれません。そういったことも、検査で見極めて決定することが重要です。